見学に行ったらSONYは潰れるなあって思った話
"工場見学"と銘打たれた3泊のイベントがあり、
そこでいくつかのことを感じました。
- 世の中で「求められる製品」が変わるスピードが異常に早くなっている
- 世の中で「求められる技術」が変わるスピードが異常に早くなっている
- そのためには「社内エンジニアの再教育」では追いつかない
- よって、その企業が求める「人材を入れ替える」
こんな感じです。
こんなことを思った経緯を、実際訪問した企業を交えて書いていきます。
ソニーはヤバかった
ここでは電池の開発部門の方の話を聞きました。
感じたことは、「それ、お金になるの?」
もっと軽量で大容量な電池で世界を驚かせよう、
もっと高音質なウォークマンでもう1発当ててやろう、
もっと美しいイメージセンサで素晴らしいカメラを作ろう、
そんな話ばかり。
世間から求められてないもの、というと語弊がありますね、
世間の「大多数の人」から求められていないものに、一生懸命投資する。
- 世の中で「求められる製品」が変わるスピードが異常に早くなっている
これすらよくわかってない。
そういうニッチな需要に応えるのはソニーみたいな規模の企業がすることなの?
と単純に疑問に思い、そのうちつぶれるんだなー、って思いました。
失礼ながら、井の中の蛙っぽい人が多かったです。優秀そうではあったんですが。
…なんて思ってたら、それからしばらくしてこんなニュースが
売却の話は4年ほど前からささやかれていたそうですが、
そんなこと僕は知らなかったので、
感じたものは間違っていなかったんだなあ、と思いました。
IBMはすごかった
かつてはハードのメーカーとして
ThinkPadで世界を攻略していたIBMですが、
現在はそれをあっさり捨て、今は
- 人工知能(ワトソン…ペッパー君の中身)
- クラウド・コンピューティング
これで生きてます。
でも、これもいつまで続くかわからない、
常に世界の動向に合わせてIBMは姿を変えていく、そういったことを言ってました。
柔軟だけど切れ者、そんな感じの人が多かったです。
富士フィルムは好印象
もともと写真フィルムの会社ですが、現在は
- 写真フィルム
- デジタルイメージング
- 光学製品(パネル用偏光フィルムとか)
- 記録媒体(磁気テープ)
- 化粧品
もともと持っている技術から少しずつ手を伸ばして、
得意なところで市場を攻略していく、そんな印象を受けました。
良くも悪くもIBMと比べて日系企業っぽさも感じつつ、
優秀で柔軟そうな方が多かったです。
このままただのエンジニアになったら食いっぱぐれる
そう思った僕が書店で見つけたのがこの本。
今話題の東芝の半導体事業を作り上げた方。
絶好調の時期にあっさり東芝を見切って、現在中央大の教授をされてます。
またこれのレビュー記事も書こうと思います。
今日の備忘録
ソニーは潰れそう。
IBMは世界を治めそう。
富士フィルムはしぶとく生きていきそう。
技術屋さんを取り巻く環境は厳しいんだなあって思いました。